Vol.135 食と健康

緑色になったジャガイモは…?

<Q>
 買い置きしていたジャガイモが、緑色になっています。このまま食べられますか。食中毒の心配はないでしょうか。

<A>
 買ってきたときは大丈夫だったのに、いつの間にか芽が出ていたり、色が変わっていたりと予想外なジャガイモの変化に驚くことがありますね。ジャガイモの芽を取ることは知られていますが、皮が緑色になっている場合にどうしたらよいか迷うことがあるようです。

 ジャガイモは、光に当たったり、長期間保存したりしているうちに緑色になります。緑色になった皮には、芽と同じように「ソラニン」や「チャコニン」という天然の毒素が含まれていて、食べると食中毒の症状が出ることがあります。加熱調理をしても毒素は減らないので、食中毒を予防するには調理をするときに、芽を取ること、しっかり緑色の部分を残さないように皮を厚めにむくことが大切です。中を確認し、緑色が全体に広がっている場合は食べずに処分しましょう。

 ジャガイモによる食中毒の多くは、学校や家庭菜園で作った未熟なジャガイモが原因で起こっています。未熟なものにはソラニンやチャコニンが多く含まれるので、よく育っていない小さいものなどは、食べないようにする注意が必要です。販売されているジャガイモは生産農家がきちんと管理して栽培したものなので、大きさに関わらず未熟の心配はありません。他にも、まれに中心部が茶色や黒色になっていることがあります。これは、栽培中の水分不足や保存中の酸素不足によるものなので、変色した部分を取り除けば問題ありません。

 保存するときは風通しのよい冷暗所を選ぶと変色を防げます。長く保存しないためにも必要な量を買うようにして、できるだけ早めに使い切りましょう。ジャガイモは肉じゃが、カレー、ポテトサラダ、コロッケと幅広く使える便利な食材です。上手に保存して無駄なくおいしく食べたいですね。