メンタル不調による再休職を防ぐために
うつ病などのメンタル不調で休職しても、復職後に再発し休職を繰り返すことは少なくありません。
メンタル不調再発の要因は、職場の人間関係や長時間労働の負担感、仕事にやりがいや達成感を感じられない、転勤や異動、昇進による環境の変化など、様々です。休職すると職場に居場所がなくなるのではないか、金銭的に今度どうなるのだろうかなど、不安や心配が高まり、焦って復職を急いだ結果、環境に適応できなかったケースもあります。休職中の遅れを取り戻そうと無理して頑張りすぎる可能性もあります。
たとえ主治医が 「復職可」と診断しても、症状が落ち着いているだけで、休職前と同じ能力を発揮できる余裕はなく、完全には回復してはいないかもしれないのです。
メンタル疾患後の復職は、職場の雰囲気や仕事に慣れるまで時間がかかります。体を仕事に慣らすために、時短勤務から始め、少しずつ通常勤務へ伸ばしていく配慮も必要です。
復職直後は、仕事をスムーズにこなせなかったり、ミスも多いかもしれません。業務内容の負荷が高いと感じれば、そのプレッシャーから再発に至る場合もあります。慣れるまでは復職者のペースに合わせて、業務負荷を低く設定し、十分な時間と余裕を持たせます。慣れてきたら本人の希望を確認しながら、少しずつ負荷を高くしていくことも大切です。
休職期間が長くなればなるほど、職場に適応できるかどうか不安になるものです。休職したことで孤立感を抱いたり、元の自分に戻れないことに悲観的になったりする方もいます。そのようなとき、話を聞いてくれる人がいれば安心できるものです。復職後は、定期的に面談を行い、復職者の今の気持ちに寄り添いつつ、業務上で何か問題がないかを確認していくとよいでしょう。
このように、再休職を防ぐためには復職後の職場のフォローが欠かせません。しかし、ダイヤル・サービスには、メンタル不調の再発や休職を繰り返している方からの相談が増えています。その多くは、復職後に職場のフォローがないと嘆いているのです。
従業員が長く安心して働くためには、良い職場環境とコミュニケーションが不可欠です。ダイヤル・サービスでは、メンタル不調の従業員を対象にした対面カウンセリングや電話相談、復職後のフォローも行なっています。ぜひご活用ください。
2019年3月22日up