メンタルヘルス研修とは?研修内容や実施のメリット・導入方法を解説
1. メンタルヘルス研修とは?
メンタルヘルスは、「心の健康」「精神的健康」を意味します。メンタルヘルスに不調をきたすと、仕事だけでなく私生活などにさまざまな支障が生じます。メンタルヘルスの不調による支障や被害を防ぐためには、心身的な問題の早期発見と早期ケアが重要です。
多くの企業では、社員のメンタルヘルス対策として、メンタルヘルス研修を実施しています。メンタルヘルス研修の主な目的は、下記の通りです。
● メンタル不調を招かないための対策を学ぶ
メンタルヘルス研修により、自身のメンタルヘルスケアや周囲のメンタルヘルス不調者のサポートなどをスムーズに行えるようになります。
1-1. メンタルヘルス研修で学べる内容
メンタルヘルス研修には、異なる内容のカリキュラムが複数あります。メンタルヘルス研修を実施する場合は、対象者に合った種類を選びましょう。
対象者別おすすめの研修の種類は、下記の通りです。
社会人経験が浅い新入社員には、セルフケア研修がおすすめです。社員の経験やポジションに合わせて学ぶ内容を変えることで、メンタルケアへの知識をより深めることができます。
カリキュラム研修の種類ごとの内容は、下記の通りです。
● セルフケア研修
セルフケア研修では、メンタルヘルスの不調を招く原因やメンタルの反応について学びます。メンタルヘルスの不調によるリスクやメンタルヘルスを保つセルフケアの方法を学習することで、悩みや不安によるメンタルヘルス不調を防ぐ効果が期待できます。
● コミュニケーション研修
相手とのコミュニケーションが苦手でメンタルヘルス不調を招く人も少なくありません。コミュニケーション研修では、相手に気持ちや考えを上手に伝える方法や相手の話を聞く姿勢について学ぶことができます。
● ラインケア研修
ラインケア研修では、社員のライン上にいる上司や管理者などが部下のメンタルヘルスを保つ方法を学びます。部下が抱えるメンタルヘルス不調にいち早く気づくスキルや相談対応など、管理者や経営者に必要となる内容です。
社員がそれぞれに合ったメンタルヘルス研修を受けることで、働きやすい職場環境の構築につながります。
2. 企業がメンタルヘルス研修を実施するメリット
メンタルヘルス研修の実施は、職場で働く社員だけでなく企業にとってもメリットがあります。社員のメンタルヘルスを保つことで得られる企業側の主なメリットは、次の3つです。
● 離職率の低下
● メンタルヘルス不調者の早期発見
ここでは、それぞれのメリットについて具体的に解説します。
2-1. 生産性の向上が期待できる
社員がメンタルヘルス研修でストレスの原因や対処法を学ぶメリットの1つが、生産性の向上が期待できることです。生産性の向上は業績アップにもつながるため、企業にとって大きなメリットと言えます。
メンタルヘルスの不調は、集中力の低下やミスを招くなどのリスクがあります。社員のメンタルヘルス不調により生産性が低下した経験がある企業も少なくありません。
生産性の向上には、社員一人一人の仕事へのやる気やモチベーションの維持が必要です。メンタルヘルス研修により、社員は本来の能力を十分発揮したり新しいことにポジティブな気持ちで向き合ったりできるようになります。
2-2. 離職率の低下が期待できる
メンタルヘルス研修は、離職率の低下にも効果が期待できます。
メンタルヘルスに不調を感じている人は、集中力の低下やミスなどにより仕事への意欲や自信を失いやすいことが特徴です。メンタルヘルス不調者の中には、離職を決意する人も少なくありません。
社員がメンタルヘルスに関する正しい知識を身につけることで、客観的に自分の状況を把握できるようになります。メンタルヘルス研修の実施は、従業員エンゲージメントの向上にもつながり、優秀な人材の流出や人材不足の回避にも役立ちます。
2-3. 従業員の不調の早期発見につながる
従業員のメンタルヘルス不調を早期に発見できることも、メンタルヘルス研修を実施するメリットの1つです。セルフケア研修で学んだ内容は、自身の状況を客観的に判断する材料となります。また、ラインケア研修の内容は、部下や同僚など周囲の社員の不調に気づくきっかけとなります。
メンタルヘルスの不調は、できるだけ早く発見して対処することが大切です。対応が遅れると不調が悪化したり離職せざるを得なくなったりする場合もあります。
従業員の不調の早期発見は、生産性の向上や離職率の低下にもつながります。
3. メンタルヘルス研修の実施・導入方法
自社で行うメンタルヘルス研修は、デメリットが多いためおすすめできません。自社でメンタルヘルス研修を行うデメリットは、下記の通りです。
● 専門的な知識が求められる
メンタルヘルス研修の内製化には、「自社に研修ノウハウが残る」「コストを抑えられる」などのメリットもあります。しかし、メンタルヘルスはデリケートな部分でもあるため、専門性の高い外部機関へ依頼する方が安心です。
メンタルヘルス研修を外部に依頼する場合は、「公開型研修に参加させる」「専門機関に派遣型研修を依頼する」のどちらかを選ぶことになります。
ここからは、2つのメンタルヘルス研修の概要とメリット・デメリットを解説します。
3-1. 公開型研修に参加させる
公開型研修は、研修の日時や会場が決められています。参加日程を自社の都合に合わせて選びたい場合は、チケット制の公開型研修やオンライン研修の参加が便利です。研修時間は、3~4時間程度となるケースが多く見られます。
公開型研修に参加させるメリット・デメリットは、下記の通りです。
公開型研修は、一般的な内容になりやすく個別の企業事情にマッチしない場合があります。また、コストは抑えられるものの、参加者一人一人への細かい配慮は期待できません。
3-2. 専門機関に派遣型研修を依頼する
専門機関に派遣型研修を依頼した場合、専門知識を持つ講師からメンタルヘルスについて学ぶことができます。研修時間は、公開型研修と同様に3~4時間程度となっています。
派遣型研修を依頼するメリット・デメリットは、下記の通りです。
派遣される講師は、プロであるため参加者に分かりやすくアプローチしてくれます。ただし、講師の質によって得られる効果に差が生じるため、依頼先は慎重に選ぶ必要があります。メンタルヘルス研修の効果を高めるためにも、実績が豊富で研修内容に定評がある専門機関を選びましょう。
まとめ
メンタルヘルス研修では、メンタルヘルスについての知識を学ぶことができます。メンタルヘルス研修を実施する企業側の主なメリットは、「生産性の向上」「離職率の低下」「メンタルヘルス不調者の早期発見」などです。
メンタルヘルス研修を実施する場合、公開型研修への参加または派遣型研修の依頼のどちらかを選ぶケースが多く見られます。
派遣型研修の依頼は、「ダイヤル・サービス」のメンタルヘルス研修の利用がおすすめです。対象者に合ったカリキュラムを選択できるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
(内部リンク:メンタルヘルス研修|ダイヤル・サービス)