パワーハラスメント行為者の3つのタイプ
日々、ハラスメントに関するニュースは途絶えることがありません。ダイヤル・サービスのハラスメント相談窓口にも多くの相談が寄せられています。
なぜ職場でハラスメントが起きるのか。その要因は組織・職場によるものと、特定の個人によるものに大きく分けられます。また、相談の中で相談者から語られるパワーハラスメントの行為者には3つのタイプがみられます。その3つのタイプ「ガンコ型」「感情まかせ型」「嫌がらせ型」についてお伝えします。
まず「ガンコ型」の特徴です。50代以上の男性に多く見られるタイプです。「注意や指導は厳しければ厳しいほど効果的だ」「立場が上なら仕事上何をやっても許される」「俺のやり方に文句がある奴はついてこなくてもいい」と自分のやり方の効果を信じて疑いません。このタイプは、上司の厳しい指導を受けて自分自身が成長してきたことを実感しています。そして、それ以外の指導法を知らずに、今の立場でそのやり方を貫いているというケースが多いです。ハラスメント研修を受講していても「何がアウトで、何がセーフなんだ」と白黒つけたがることが多く、会社から「その言動がハラスメントにあたる」と指摘されても認めないこともしばしばです。
次に「感情まかせ型」です。このタイプはどの世代にも男女問わず見られます。ハラスメント研修などを受けて、これらの言動はしてはいけないことを分かっているにもかかわらず、ミスを繰り返す部下や言い訳をする社員に対して、怒りの感情を抑えきれません。“ついカッとなって”ハラスメント行為をしてしまうタイプです。普段から言葉や態度で外部に怒りを露わにする「アンガーアウト」の方は、「ふざけんな」「バカヤロー」「辞めちまえ」などが口癖です。それが感情の高ぶりとともに暴言や行動として出てしまうことがあります。また、ストレスが溜まっていたり、疲れ切っていたりするときなどは、我慢する余裕がないために、「言ってはいけないと分かっているのに、つい言ってしまった」ということがあります。
最後は自分のコンプレックスや妬み、さらには抱えているストレスを部下にぶつけて解消する「嫌がらせ型」です。このタイプは、自分の言動がハラスメントに該当すると分かったうえで行うのでたちが悪いです。周囲に分からぬよう証拠を残さないかたちで行うのが特徴で、男女問わず見られます。対象となった被害者は、高い確率でメンタル不調や休職に追い込まれ、なかには退職を決意する方も少なくありません。
皆さんの職場にも思い当たるタイプの方がいるかもしれませんね。それぞれのタイプのハラスメント行為者にどのように対処すべきかお困りの場合は、ダイヤル・サービスにご相談ください。