りんごの蜜は甘いの?
<Q>
蜜入りのりんごは、おいしいイメージがありますが、どうやってできるのですか。また、蜜入りを見分ける方法はありますか。
<A>
完熟したりんごを切ると、芯の周辺が黄色く透き通った状態になっていることがありますね。
りんごの蜜のもとは、光合成によってりんごの葉で作られたでんぷんです。それがソルビトールという物質に変化し、葉から果実に運ばれ十分な量になると果糖やショ糖に変わることができなくなり、細胞の間に水分としてたまります。これが蜜です。そのため、蜜そのものに強い甘みはなく、収穫後、蜜は徐々に果肉に吸収されていきますが、甘さに変化はありません。
蜜が入るか、入らないかは、品種によります。蜜が入りやすい品種は 「ふじ」や「サンふじ」「北斗」「紅玉」です。逆に蜜が入りにくい品種は、「王林」や「つがる」「ジョナゴールド」です。
りんごをおいしく食べるコツを紹介します。りんごの糖分の中で最も割合が多い果糖は、別名フルクトースと呼ばれています。フルクトースは、低温で甘みが増すという性質を持っているため、冷やして食べると甘みを強く感じます。りんごは温度の影響を受けやすい果物なので、暖房を使う時期や気温が高い季節は冷蔵庫保存がおいしさを保つポイントです。「りんごは冷やして、おいしく」といわれています。
10~11月は、りんごの収穫期です。皮に張りがあり、みずみずしく、ずっしりと重いものを選びましょう。旬のおいしさを存分に味わいたいですね。