なぜおいしい?「お茶」の水出し
<Q>
宵越しのお茶は色も味も変化し、体にもよくないと言われるのに、お茶を水出しにすると色も味も変わらず、おいしいのはなぜですか。
<A>
お茶が変色するのは、お茶に含まれるカテキンによるものです。抽出したあとに空気に触れると、時間の経過とともに酸化が進み、色が悪くなります。また、茶葉に高温のお湯を注ぐと苦味が出ます。カテキンは80度以上の湯に溶け出す性質があります。そのため水出しにすると、苦味がなく、きれいな緑色が保てるのです。
一方、お茶のうま味成分であるテアニンは低温でも溶け出す性質があるため、水出しでもうま味が溶け出します。しかし、苦味の成分であるカテキンは低温では溶け出しにくいため、コクがあり、苦味が少ないすっきりとしたお茶になるのです。
冷蔵庫に入れたり、氷を入れたりすると、より苦味や渋みを抑えてうま味を引き出せます。水出しのお茶は日持ちしないので、作ったその日に飲み切りましょう。
お茶の鮮やかな緑色は、新緑の緑と相まって爽やかさを感じさせてくれますね。