食べすぎ⁈~子どもの食事とダイエット~
<Q>
家族全員が肥満傾向です。学校で体重に注意するように言われた小学生の娘は、まず、ごはんを減らすことから始めています。食欲旺盛な子どもの夕食を低カロリーにするコツを教えてください。
<A>
子どもの肥満が問題視されている一方で、ダイエットをする子どもの低年齢化が目立っています。この低年齢化は子どもの成長に必要な栄養素の不足を招き、健康に大きな影響を及ぼします。学童期や思春期は、体の成長に見合った食事をきちんと食べて、適度な運動を心がけ元気な体を作ることが、基本になります。
子どもの肥満は、ゲームの普及や塾通いなどにより、体を動かす機会が減ったことや偏った食事、夜型の生活などが原因と考えられています。子どもの頃からの肥満が続くと、大人になってからも解消しにくく、糖尿病や高血圧など生活習慣病の大きなリスクとなってしまうことが問題です。一生の健康の土台を築く大切な時期でもあります。ぜひ家族ぐるみで生活習慣の見直しに取り組んでください。
ただ、大人とは違って子どもの肥満は、単に体重だけで判断するのは危険です。標準体重より多少太っていても、あるいはやせていても、身長が伸びるなど、その子どもなりに順調な成長をしていれば問題ありません。学校の健康診断などで肥満や、やせの診断が出た際は早めに医師に相談して、子どもの体の成長に見合った食生活と適度な運動を心がけましょう。
子どもの成長に必要な栄養素を補給するためには、毎食に主食、主菜、副菜を組み合わせて食べることが大切です。これは減量が必要な場合でも基本的には変えず、まずは間食の量や、甘い物、スナック菓子が多くなっていないかを確認します。成長期の子どもは、1日に必要なエネルギーや栄養も多くなります。特に丈夫な骨を作るカルシウムは欠かせないため、よい補給源となる牛乳や乳製品は大人より少し多めに摂りましょう。また、生活習慣の見直しとして、夜9時以降は食べないように食事時間に配慮するのはもちろん、夜食も控えると効果的です。
それでも減量できない場合、3食の食事を見直す必要が出てくることもあります。何かの食品を極端に減らすような偏った食事は避け、食事の全体量やバランスを調整しましょう。子どもの好きなメニューは脂質が多い傾向があるため、油脂を中心に減らすのもポイントです。子どもたちが大好きなメニューの中で、カロリーダウンするポイントを具体的に紹介します。こちらを参考にして、ほかの料理に応用してみるのもよいですね。