Vol.157 食と健康

丸ごと白菜活用術

<Q>
 白菜を丸ごと1個買ってきました。一度に使い切れないので、上手な保存法を知りたいです。また、漬物や鍋物以外に白菜を使った料理も教えてください。

<A>
 白菜はスーパーなどで1年中見かけますが、大きく分けて春白菜、夏白菜、秋冬白菜と区分されます。秋冬白菜は漬物としてたくさん消費されていましたが、最近は家庭で漬物を作ることが減り、生産量は減少傾向にあります。とはいえ、冬の食卓に欠かせない白菜は、10月~3月が出荷量も味もピークとなります。丸ごと買う機会も増えますね。

 野菜は生育しているときと同じ向きで保存すると、ストレスがかかりにくく、長持ちします。白菜を丸ごと保存する場合は、キッチンペーパーまたは新聞紙に包んで立てておきましょう。寒い時期は冷暗所で、暖かい時期は冷蔵庫の野菜室で3~4週間は保存できます。外側の葉は変色してきますが、ラップ代わりになって乾燥を防ぎ、おいしさを保ってくれます。使うときは外側から順に外しながら使っていくと長持ちします。小さくなったら冷蔵庫の野菜室に入れてください。

 半分や1/4など縦にカットした場合は、芯があると葉が成長を続けて鮮度が落ちてしまうので、切り落とすか、芯に切り込みを入れます。乾燥を防ぐためにラップでぴっちりと密封し、立てた状態で保存します。
 ざく切りした白菜を保存する場合は冷凍します。生のものはそのまま、ゆでたものはしっかり水気を絞ってから小分けにしてラップで包んで、どちらも冷凍用保存袋に空気を抜くようにして入れます。ゆで加減は固ゆでくらいがちょうどよいです。ちなみに、白菜に黒い斑点がついていることがありますが、病気や害虫によるものではなく、生育環境のストレスが原因で生じたポリフェノールなので、食べても問題ありません。

 キャベツの代わりにロール白菜、豚肉の重ね煮、グラタン、お好み焼き、ギョウザなどがお勧めです。ほかにも白い部分は細切りにしてもやしのように使ったり、やわらかい葉の部分は生でサラダや和え物にしたりするのもいいでしょう。白菜はクセがない淡白な味ですから、いろいろな料理でたっぷりと味わってくださいね。